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食育月間・食育の日
2025.06.17 食と健康

食育月間・食育の日

「食育」ということばを目にする機会が増えてきました。6月は食育月間。今回は、食育についてお伝えします。 

食育月間とは 

 「食育基本法」は、食育に関する基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定め、それを総合的かつ計画的に推進することで、現在および将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与することを目的として、平成17(2005)年6月に公布され、同年7月に施行されました。 

 この食育基本法が公布された6月が「食育月間」として制定され、食育の「育」=19(いく)にちなんだ語呂合わせで、毎月19日が「食育の日」となりました。 

 食育月間には、国や関係省庁、地方公共団体、関係機関などが協力をして、食育に関する行事や活動、情報発信を行い、食育推進を展開しています。 

そもそも食育とは 

 食育とは、農林水産省の定義によれば、「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けられるとともに、様々な経験を通じて『食』に関する知識と『食』を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの」のことです。 

 現在、食環境はめまぐるしく変化し、食をめぐる問題も多くなっています。孤食や朝食の欠食、糖尿病などの生活習慣病の増加、若年層の痩せ、高齢者の低栄養、食の自給率の低迷などなど。そうした食の問題を解決するために、日ごろから健全な食生活を実施できる力を身につけておく必要があります。 

食育は全世代に必要 

 食育は、「子ども」が対象と思われがちですが、すべての世代に必要なことです。食べることは、1日3食、生涯にわたって続く基本的な営み。選び方や量次第では、健康な体を維持することができなくなってしまいます。特に子どものころは、食の基本である「健全な食生活を送ることの大切さ」が日々の成長につながり、健康な体づくりを維持していくために必須です。 

偏食や不規則な食事、欠食など食の問題を抱えてしまうと、肥満や痩せなど栄養不良が起きてしまい、将来、大きな病気につながりかねません。 

そうならないために、食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することで、大人になったときに、より健全な食生活を送ることができ、健康な体を維持していくことができます。 

大人ができる食育 

 私たちは、日々、自由に食べるものを選ぶことができるため、どうしても、好きなものに偏りがちです。食の偏りや不規則な食習慣は肥満を招いたり、生活習慣病につながったりします。また最近、問題となっている若い女性の「過度のダイエット」は、骨や筋肉の弱体化、無月経、貧血、妊娠・出産時のトラブルの要因となってしまいます。 

日ごろから自分に合った食を選択できる力を身につけるためにも、主食、主菜、副菜を揃えた食事にすること。食材選びでは、炭水化物やたんぱく質のものに偏りがちですが、野菜もプラスすること。そして、旬の食材を選ぶようにします。 

そのうえで、食事のときは、家族や仲間と会話をしながら、楽しく食べるようにすることも大事です。健康な体づくりのため、自身の食生活を見直し、毎年6月や毎月19日は食育について考えをめぐらしてみましょう。 

農林水産省では、さまざまな食育に関する情報を発信しています。なかでも、「食育ピクトグラム」(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/4_plan/togo/html/part14.html) 

は、食育の取り組みを子どもから大人まで多くの人に使用していただくことを目的に作られたもので、とてもわかりやすく、学びやすくなっています。ぜひ、参考にしてみてください。 

【参考文献】 

・農林水産省 食育基本法・食育推進基本計画等 

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kannrennhou.html

・農林水産省 食育月間 

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/gekkan/index.html

・富士市HP 毎年6月は「食育月間」、毎月19日は「食育の日」です 

https://www.city.fuji.shizuoka.jp/1025130000/p002915.html#p2