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ビタミンの種類と働き
2024.03.08 おすすめ記事

ビタミンの種類と働き

私たちが日ごろ食べている食品にはいろいろな栄養素が含まれています。健康な体をつくるには、それらの栄養素をバランスよく摂る必要があります。栄養素のなかで「ビタミン」は、体に必要な量はわずかな微量栄養素ですが、なくてはならない縁の下の力持ち的存在です。今回はビタミンについてお伝えします。

ビタミンとは

 人体の機能を正常に保つために必要な有機化合物です。エネルギー産生栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝を円滑に進める働きをしています。体内ではほとんど合成することができないため、必ず食べ物から摂取する必要があります。

ビタミンには13種類あり、水に溶ける性質のある「水溶性ビタミン」と、油脂に溶ける性質のある「脂溶性ビタミン」の2つに分類されます。

水溶性ビタミンとは

 水に溶ける性質があり、血液などの体液に溶け込んでいき、過剰に摂った場合は、尿として排泄されます。しかし、摂取量が少ないと欠乏症を起こすことがあるため注意が必要です。

脂溶性ビタミンとは

 水に溶けにくく油脂やアルコールに溶ける性質があり、主に肝臓や脂肪組織に貯蔵されます。人体の機能を正常に保つ働きをしています。摂り過ぎると過剰症を起こすことがあるため注意が必要です。

ビタミンの摂取量は?

 ビタミンの摂取量は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」により定められています。それぞれのビタミンによって推奨量・目安量・目標量が定められていますので、日ごろの食生活を振り返り、ご自身がどれだけビタミンを摂ることができているか確認してみましょう。

前述のとおり、ビタミンは不足しても、摂り過ぎても体に不調を引き起こす場合があります。例えば、不足すると疲れやすい、肌荒れ、口内炎などの症状を引き起こすことがあります。逆に摂り過ぎると、頭痛や食欲不振、下痢などを引き起こすことがあります。サプリメントを使用すると過剰になりやすいため、特に気をつける必要があります。

ビタミンの役割

「ビタミンは縁の下の力持ち」だと、私は思っています。その理由は、エネルギー産生栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質がエネルギーに変わるためには、ビタミンはなくてはならない存在だからです。見えないところで力を尽くし、脚光を浴びることもなく、陰で重要な役割を果たしてくれる素晴らしい存在です!

では、その素晴らしい存在であるビタミンの役割について詳しくみていきましょう。今回はビタミンAについてです。

【ビタミンA】

 ビタミンAは脂溶性ビタミンで、レチノール、レチナール、レチノイン酸など脂溶性レチノイド類の総称です。目や皮膚の粘膜を健康に保ち、細菌から体を守ってくれます。また、暗い所で視力を保つ働きがあります。そのほか、成長促進にも関わっています。

ビタミンAは主に肝臓に多く蓄えられるため、不足が長期にわたって続かない限り可能性は低いのですが、不足すると夜盲症を発症します。夜盲症は暗い所が見えにくくなる病気です。進行すると失明に至る可能性もあります。そのほか皮膚や粘膜が乾燥して硬くなると傷つきやすくなり、バリア機能が落ちて感染症にかかりやすくなります。子どもの場合は、成長障害などにつながる場合もあります。

反対に摂り過ぎてしまうと、頭痛や嘔吐、食欲不振、目のかすみ、骨の痛み、脱毛、筋肉痛、肝機能障害などの症状が現れます。レバーを過剰に食べたり、サプリメンを多く使用すると摂り過ぎる可能性が高くなります。ただ、どちらかといえばビタミンAは不足しがちな傾向にあり、通常の食事から摂る程度なら特に心配はありません。

 ビタミンAは、主に動物性食品に多く含まれているのですが、β-カロテンを多く含む緑黄色野菜のような植物性食品からも摂ることができます。

ビタミンAを多く含む食品として、レバーやうなぎ、ほうれん草などがよく知られています。油との相性がよく、油と一緒に調理することで体内への吸収率がアップします。例えば、レバニラ炒めや人参のラペ、ほうれん草入り卵焼きなどは、ビタミンAを多く含む食品と油の組み合わせで、簡単に効率よくビタミンAを供給できる料理です。

◎ビタミンAが多く含まれている食品

レバー(鶏、豚)、うなぎ、卵黄、人参、ほうれん草、かぼちゃ、春菊 など

今回は、ビタミンAについてお伝えしました。次回はほかのビタミンについて詳しくお伝えします。

【参考文献】

・e-ヘルスネット「ビタミン」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

ライター:山下 真澄

管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師