食の検定 食検

食検 フードライブラリー
運動をするときの食事のポイント②
2023.04.24 おすすめ記事

運動をするときの食事のポイント②

前回に引き続き、運動をするときの食事のポイントをご紹介します。

皆さんは運動の前後にしっかり栄養補給をしていますか? 運動前後の栄養補給は大切なポイントの一つです。運動前の栄養補給は、体を動かすのに必要なエネルギー源になり、運動後の栄養補給は疲労回復に役立ちます。

運動前の食事のポイントは?

運動時に必要なエネルギー源を十分確保できないと、筋肉中のたんぱく質を分解してエネルギーに変えようとします。すると、筋肉量が減ってしまうことにつながります。よく、ダイエットのため、食事をとらずに運動する方がいますが、それは逆効果。筋肉量が減ってしまうことで代謝が悪くなり、痩せにくい体になってしまうのです。また、朝ごはん前にウォーキングやジョギングをする方がいますが、朝食前は体内のエネルギーが不足しているため同じことがいえます。気をつけましょう。 運動前には、運動に必要なエネルギー源である「糖質」を中心に摂取することが大切です。下記にあげた栄養補給のポイントを参考にしていただき、体のエネルギーを満タンにして運動に臨みましょう!

【POINT】

・運動に必要なエネルギー源である糖質を多めにとりましょう

・糖質をエネルギーに変えるために必要な補酵素となるビタミンをたっぷりと

・水分補給はしっかりしましょう

・消化に時間のかかる脂質は控えめにしましょう

【運動の時間に応じた栄養補給】

運動開始3〜4時間前
「主食・主菜・副菜」の揃ったバランスのとれた食事
【POINT】
・エネルギー源である糖質中心の食事
・胃に負担をかけないよう、脂質の多いものは控えめに!
・生ものは控えめにし、加熱調理をしたもの。焼いたものや煮物がおすすめ!
運動開始2〜3時間前
炭水化物中心の軽食
【POINT】
・消化に時間のかかる脂質の多いものは避ける。消化吸収の速い糖質の多い軽食がおすすめ!
(おにぎり、カステラ、バナナ、あんパン、うどん、パスタ など)
運動開始1〜2時間前
水分中心の軽食
【POINT】
・すぐに消化・吸収されるもの
(果汁100%ジュース、おにぎり、バナナ、ゼリー飲料 など)
運動開始10〜30分前
糖分・水分補給
【POINT】
・すぐに吸収されてエネルギー源となるもの。固形物は消化されるまでに時間がかかるため、
半固形状または液体のもの
(スポーツドリンク、ゼリー飲料 など)

※状況により食べる食品や量はコントロールしましょう。

運動後の食事のポイントは?

運動で使ったエネルギーの補給と疲労回復のため、「糖質」と「たんぱく質」を中心に摂取します。しっかり栄養補給をして体をリカバリーさせ、次の日に疲労を持ち越さないことと、運動によって傷ついてしまった筋肉の補修をして、より強く太い筋肉をつくることが大切です。運動後に栄養補給をしないと、筋肉量の低下やケガの原因にもなるため注意が必要です!

【POINT】

・疲労回復のため、なるべく早く栄養補給をしましょう!

・運動で使ったエネルギーの回復のため、糖質(ごはん、麺、パン類など)をとりましょう

・傷ついた筋肉を補修するため、たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品、乳製品)をとりましょう

・運動時には汗をたくさんかくので、水分補給もしっかりしましょう

【手軽にとれる食品】

糖質
おにぎり、バナナ、あんまん、果汁100%ジュース、サンドイッチ、ロールパン 
など
たんぱく質
牛乳、ヨーグルトドリンク、豆乳、肉まん、ゆで卵、チーズ 
など

運動後すぐに栄養補給できない場合は、とりあえずゼリー飲料など簡単にとれるもので間に合わせ、その後、しっかり食べて栄養補給をしてください。さらに、ゆっくり体を休めて疲労回復に努め、強く太い筋肉をつくりましょう。

運動をするタイミングによって必要な栄養素が変わってきます。体づくりのためにも、今日のトレーニングから栄養補給について少し意識してみてください!

ライター:山下 真澄

管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師