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運動をするときの食事のポイント①
2023.03.27 おすすめ記事

運動をするときの食事のポイント①

少しずつ暖かくなってきましたね。体づくりやダイエットのためなど、さまざまな理由で運動を始める方も多いのではないでしょうか? 運動といってもいろいろあります。ウォーキングやランニングのような軽いものから、ジムに通い始めたり、本格的に競技を目指したり。そんなとき、忘れてはいけないのは「食事」です。今回は運動をするときの食事のポイントをご紹介します。

基本は栄養バランスのよい食事

大事なのは「栄養バランスのよい食事」です。これは、日常的に心がけておきたい基本のキですが、運動時には特に意識しましょう! そのためには、五大栄養素である「炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル」を偏りなく摂取し、体の中でそれぞれの役割をしっかり果たしてもらうことが大切です。栄養バランスのよい食事について、詳しくお知りになりたい方は、Food Library「栄養バランスのいい食事とは」をご参照ください。

一つの栄養素に偏っていませんか?

たんぱく質は、体をつくる栄養素の一つです。体を鍛え始めると「筋肉をつけたい!」と思い、たんぱく質に偏った食事になってしまいがちですが、人間の体は栄養素の許容範囲が決められています。多すぎると過剰摂取となり、少なすぎると低栄養状態となり、どちらも体に支障が出ます。

たんぱく質は筋肉の材料であり、細胞の新陳代謝を支えるなど、体にとって大切な役割を担っています。ただし、たんぱく質を必要以上にとり過ぎると、余分となったたんぱく質は脂肪に変わり体に蓄積されてしまいます。また、たんぱく質を多く含む食品には脂質が多いものも少なくないため、知らず知らずのうちにカロリーを多くとってしまう可能性があるので注意が必要です。

たんぱく質は体内でアミノ酸に分解・合成され、それを繰り返しています。その過程で、とり過ぎたたんぱく質は窒素となりアンモニアに変わります。アンモニアは体にとって有害であるため、体外に排出しなければなりません。その役目を果たしているのが肝臓と腎臓です。アンモニアは肝臓で無害な尿素に変えられ、腎臓で尿として排泄されます。たんぱく質を多くとると、この一連の作業を過剰に行わなくてはならないため肝臓と腎臓に負担をかけてしまいます。

運動や試合の終盤にバテてしまう方は、事前にたんぱく質を多くとり過ぎているかもしれません。その理由は、肝臓や腎臓でたんぱく質の処理に多くのエネルギーが使われ、運動や試合で使用するエネルギーが切れてしまうからと考えられます。運動や試合の前には炭水化物中心とし、エネルギー不足を起こさないようにしましょう。

逆にたんぱく質が不足してしまうと、筋力や免疫力の低下につながるのはもちろん、肌や髪がカサカサになるといった美容面でのマイナスにも。そのため、一つの栄養素に偏らずに食事をする必要があるということをわかっていただけましたでしょうか?

筋力アップに必要な栄養素

筋力アップに必要な栄養素はたんぱく質ですが、上記のようにとり過ぎや一つの栄養素に偏るだけでは筋肉はつくられません。では、どうしたらいいでしょう? 「炭水化物」も一緒にとることで、体に吸収されやすくなるのです。

炭水化物は体を動かすエネルギー源であるため、不足してしまうと、筋肉中のたんぱく質を分解してエネルギー源として使われてしまい、筋肉量の減少につながります。そのため一緒にとる必要があるのです。

また、たんぱく質を代謝するために「ビタミンB6」や、筋肉の合成をよくしてくれる「ビタミンD」も必要となります。

ビタミンB6はエネルギーの代謝に必要であり、特にたんぱく質の代謝の補酵素として、免疫機能を正常に働かせ、皮膚の抵抗力を増進するなど、健康維持には欠かせない栄養素です。

ビタミンB6を多く含む食品は、まぐろやかつお、鶏肉、レバーなど。ビタミンDは鮭、きのこ、卵に多く含まれています。

たんぱく質と一緒にとるのはもちろんのこと、しっかり運動を行い、休養することが前提です!

食事の基本は、3食バランスのよい食事を心がけること。そして筋力アップには、たんぱく質やビタミンB6などの栄養素を意識してとること。いろいろな栄養素が関わることで「健康」をつくることができます!

ライター:山下 真澄

管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師