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晩秋から旬のれんこんを食べよう
2022.11.28 おすすめ記事

晩秋から旬のれんこんを食べよう

れんこん -蓮根-

れんこんの旬は、晩秋〜冬。通常、れんこんは9月下旬頃までに田んぼの中で成長を終えますが、その後田んぼの中でしばらく寝かせます。そうすることによって、れんこんのタンパク質が糖に変化し、れんこんの旨味が増します。6月以降に収穫される新れんこんと呼ばれるものもあり、収穫の時期によってその味わいは異なります。

茨城県が全国収穫量の約1/2をシェア

蓮は水生植物で一般的な畑では育てられないため、生産している県は一部に限られ、2020年度は8県のみでした。れんこんは暖かいところで育ち、日本の最北で育てているのが茨城県です。そして、れんこんの国内収穫量の約半分を茨城県で占めています。茨城県でも、南部にある霞ヶ浦がれんこんの主な産地です。蓮の花が咲く時期に霞ヶ浦へドライブに行くと、スポットが様々なところにあることに気づくでしょう。この霞ヶ浦の地域には、豊かな水とミネラル豊富な土壌があり、美味しいれんこんを育てています。
2020年度のれんこんの収穫量は55,000t、都道府県別の生産ランキングは1位茨城県シェア52%、2位佐賀県シェア9.3%、3位徳島県8.8%でした(※1)。2017年までは徳島県が2位でしたが、ここ数年は佐賀県が2位へ位置付いています。

晩秋のれんこんは、粘りと甘みが特徴

晩秋のれんこん
11月から翌年3月と晩秋〜冬にかけて収穫されるれんこんは、粘りと甘みが強いのが特徴です。これは、9月下旬頃に成長を終えたれんこんを田んぼの中で寝かせたことで、でんぷん質が糖へ変化していくからです。この時期のれんこんは、すりおろしてれんこん餅、天ぷらにして火を通すなど、加熱調理をすることで、より粘りと甘みを味わうことができるでしょう。

6月頃から収穫される新れんこん
旬の時期よりも少し早い、6月以降に収穫されるれんこんを「新れんこん」と呼びます。この時期のれんこんは、みずみずしくてあっさりとした味わいが特徴です。新れんこんは輪切りにすることで、シャキシャキとした食感が味わうことができます。輪切りにしたれんこんはサラダなどにすると、新れんこんの風味と食感をより味わうことができるでしょう。

美味しいれんこんの選び方

 1.全体的にずんぐりと丸く、手にとった時に重量感がある
 2.傷がないもの
 3.カットされた品は切り口が変色せず、節の穴の中が黒ずんでいないもの

 4.穴の大きさが揃っていて穴が小さめのもの

れんこんは収穫とともに水分が抜け、次第に乾燥していきます。ですので新鮮なれんこんほど水分を多く含んでいます。乾燥を防ぐために泥付きのまま販売されているれんこんもありますが、多く目にするのはカットされた品かと思います。カットされた品は、特に切った断面の変色や重量感などを確認すると良いでしょう。また、れんこん本来の色は少し黄色みがかった淡い白色です。不自然に白いものは漂白されている可能性がありますので、購入の際には確認してみてください。

れんこんの上手な保存方法

れんこんは田んぼの中で育つため、光や空気、乾燥が苦手です。それを踏まえて保存する方法が上手な保存となるでしょう。

節丸ごと保存する時
泥付きのまま新聞紙へ包んでポリ袋へ入れて保存する。

カットされた品を保存する時は
切り口が変色しないようにラップでピッタリと包んで保存する。

栄養素を無駄にしないよう、れんこんを水にさらすのは手短に

れんこんの下処理の際にアク抜きのため冷水にさらす事や、変色防止や食感を良くするため酢水にさらす事も多いかと思いますが、さらす時間が1分、2分、・・と長くなるほど、れんこんの栄養素が水へ流れ出てしまいます。ですので、さらす時間は短めに済ませましょう。または、栄養素を無駄なく取りたいと思うなら、水にさらさずに加熱調理しましょう。この場合はただし、鉄鍋など鉄をふくむ調理器具で煮たり炒めたりすると、れんこんに含まれるタンニンが鉄と結合し、黒く変色する原因になるので注意しましょう。

ポリフェノール(タンニン)
れんこんを切った後に変色してしまうのは、れんこんに含まれるタンニンというポリフェノールによるものです。ポリフェノールもビタミンCと同様に、抗酸化作用があります。
ポリフェノールは水溶性のため、水にさらす場合は短時間または水にさらさずに調理するとポリフェノールを無駄なく取ることができます。

カリウム
ナトリウムの排泄を促すカリウムを含み、塩分を取り過ぎている人が多い世の中、調整に役立ちます。
カリウムも水に溶け出る性質があるため、れんこんを水にさらす場合は、短時間または水にさらさずに調理するとカリウムの流出を少なくできます。

ビタミンC
れんこんに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくい事が嬉しいポイントです。れんこん100gにビタミンCは48mg含まれ、1日に必要なビタミンCは100mgなので約半分を摂取することができます。(※2)
ビタミンCは、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。また抗酸化作用があり、がん、老化、免疫機能低下の原因となる活性酸素を取り除く働きもあります。

食物繊維
れんこんには主に不溶性食物繊維が含まれています。便の量増しになり、便秘予防につながるでしょう。

参照:※1「令和2年産都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量」(農林水産省)
   ※2「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(文部科学省)
   ※3「日本人の食事摂取基準2020年版」(厚生労働省)

ライター:村田佳那子(管理栄養士)