食の検定 食検

食検 活用者の声

活用者の声 食の検定1級合格者 中橋 賢一さん

食に関する資格のなかで、
もっともバランス良く基礎知識が学べます

食の検定1級合格者
中橋 賢一 さん

「食と農のかたりべ第一号」として活動中

私はいまシステムエンジニアとして働く傍らで、「食と農のかたりべ第1号」として、小中学校や農業高校などで食育の授業をしたり、全国各地で講演活動を行ったりしています。

「食と農のかたりべ第一号」というのは、2012年12月に開催された「食の検定・食農フォーラム」で、食農1級合格者を対象に行われたコンテストの優勝者に与えられた称号です。「私の考える食育、それをどのように実践し伝えていきたいか。」というテーマでプレゼンテーションを競い、私は地元の北海道江別市を拠点にして子どもたちに行っている食育活動についてお話させていただきました。

今でこそ、食の魅力を伝える活動をしている私ですが、子どもの頃は大の野菜ギライ。食べられる野菜は、片手の指で数えられるほどしかありませんでした。しかし、大学生の時に北海道の共和町で「曲がっていたり色が悪かったりして、売れないものだから持っていって」と渡された茹でたてのアスパラガスを食べて、人生が変わりました。これまで自分が食べてきた、えぐみがある筋張ったアスパラとはまったく異なる、とろけるような甘さに驚いたのです。なぜ、こんなにもおいしいのか? それは採りたてだからだと気づかされました。

そこから、採れたて野菜がすぐに食べられる暮らしがしたいと家庭菜園にはまり、娘が生まれての育児も重なり、活動が広がります。娘に食育として家庭菜園や料理を教えていたことが、やがて学校や地域に広がり、現在まで続く食育活動につながっています。

最初に挑む試験に最適な「食の検定」

初めて「食の検定」を受験し、食農3級を取得したのは2009年1月です。当時の私は家庭菜園で学んだ知識を確かなものにしたいと、「北海道フードマイスター」や「野菜ソムリエ」の資格を取得し、さらに新たな資格に挑戦したいと思っていました。

受けてみて感じたのは、「食の検定」は非常にバランス良く食に関する基礎知識を学べる検定試験だということでした。食や農に関する最新の情報も常に取り上げながら、健康的な食事のとり方や日本の食料や農業などの知識が、幅広くいろんな観点で取り上げられています。重箱の隅をつつくような、マニアックな問題は出ません。なので、私は講演会などで「食の資格は、何からチャレンジするといいですか?」と聞かれたら、「食の検定が一番オススメです。ぜひ3級を受験してみてください」と伝えています。

活用者の声 イメージ

学んだことを実践しよう

「食の検定」の受験でもっとも苦労したのは、食農2級の取得でした。2級は調理学や栄養学、世界や日本の食文化、農業など、扱うテーマが非常に幅広いのです(※2021年11月からは準2級が設けられました)が、さらに地域食材をテーマにした問題が3割ほど出題されます。地元北海道の地域食材であれば普段の生活の知識で回答できるのですが、各地で呼び名の変わるアブラナ科野菜や、地域限定の呼称がついた野菜を、全部完璧に覚えるのは至難の技。3割の問題の正答率確保は諦めて、わかる問題で落とさないように対策し、なんとか合格できました。

1級は、指導者になる力を問われるので、自分なりの見解を持っていたり、実際に何か活動をしていないと合格は難しいと思います。でも逆に、普段から対応している人は強い。私も普段の活動実績から、事前課題や当日の小論文で高得点をいただき、無事合格することができました。

このように「食の検定」は、テキストで学ぶだけでなく、実学も必要な資格だと思っています。農の知識も、実際に野菜を育てていれば簡単に覚えることができます。たとえば、ナス科の野菜を選びなさいという問題。育ててみると花が全部似ているので、出題された問題で、選択肢から正しい答えを選ぶことができるようになります。

日々の食事でも、食の検定で学んだ知識を活かしていく。たとえば、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンについて学んだら、野菜の食べ方も調理工程を工夫して変えていくと、その栄養が効率よく摂れるようになっていきます。学んで、実践することが試験対策にもなるし、健康的な食生活にもつながっていく。生活がよりよく変わっていく術を教えてくれるのが食の検定。ぜひ、みなさんも挑戦してみてください。

食検活用者 プロフィール

中橋 賢一 さん

デジタルソリューション企業でシステムエンジニアとして働く傍らで、「食と農のかたりべ第1号」として活動。北海道フードマイスター、野菜ソムリエPro、北海道らしい食づくり名人(食育分野伝承名人)の資格・肩書きも持つ。 「子どもたちがおいしい食べ物を食べ続けられる世界を残したい。そのためには生産から食卓までの食と農の知識を持つことが不可欠」と食育活動に努めている。