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消費期限と賞味期限
2025.09.30 おすすめ記事

消費期限と賞味期限

食品を購入する際、消費期限・賞味期限を確認していますか。消費期限・賞味期限については、かなり認知度が高まってきていますが、今回は、少しでも食品を無駄にしないように改めてお伝えしたいと思います。 

消費期限と賞味期限の違い 

 食品には、「安全に」「おいしく」食べられる期限があり、「消費期限」「賞味期限」のどちらかが表示されています。この期限表示は食品表示法によって決められています。 

・消費期限とは 

袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のことをいいます。早く悪くなるもの(傷みやすい食品)、例えば弁当やサンドイッチ、惣菜、ケーキなどが該当します。 

傷みやすい食品の場合、消費期限を過ぎると食中毒などにつながる恐れがあります。期限を守って食べきるようにしましょう。 

・賞味期限とは 

袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「おいしく食べられる期限」のことをいいます。劣化が比較的遅いもの(日持ちする食品)、例えば菓子やカップ麺、缶詰などが該当します。 

 賞味期限が過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありませんが、一度開封した食品は、雑菌が混入したり、酸素と触れることで品質が劣化してしまうため、期限に限らず早めに食べきるようにしましょう。 

消費・賞味期限表示を省略できる食品もある 

 長期間保存しても品質の変化が極めて少ない特定の一般用加工食品について、義務表示事項の一部を省略することができます。消費または賞味期限表示を省略できるのは、チューインガム、アイスクリーム類、冷菓、砂糖、でん粉、食塩およびうま味調味料、酒類、飲料水および清涼飲料水(ガラス瓶入りのもの(紙栓をつけたものを除く)またはポリエチレン製容器入りのものに限る)、氷です。 

表示期限を理解することで食品ロスを減らせる 

 食品ロスとは、まだ食べることができるのに廃棄されてしまう食品のことです。食品ロスは年間464万トン。国民1人当たりに換算すると「おにぎり1個分(約102g)の食べ物」が毎日捨てられていることになり、年間では約37kgとなります。この食品ロス分を生産するためにも、製造や輸送、販売過程などでCOが排出され、このCO2が地球温暖化につながるなど、環境にも大きく影響しています。 

日ごろから、家に何があるか確認してから買い物へ行く、食べきれる量を注文したり作ったりする、すぐに食べるものを買う場合は商品棚の手前から選ぶなど…、そういったことを意識するだけでも食品ロスの削減につながります。 

食品表示を理解し、食品ロスを減らすだけでも、環境にやさしい生活を送ることに貢献できます。少しのこころがけで自分たちの住んでいる環境を守るための参考にしていただければと思います。 

【参考文献】 

・農林水産省 子どもの食育 注目しよう! 食べ物のこと 

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html

・消費者庁 食品の期限法事に関する情報 

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/expiration_date/

・農林水産省 食品ロスとは 

https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html

・環境省 エコジン 「もったいない」だけじゃない、食品ロスと環境問題 

https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/feature1/20241030.html